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「目指せ!購買改革!!」
〜調達購買改革最前線〜
─────────────────────────── 2016. 1. 27 ─-
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☆今週のメッセージ「日本企業のものづくりのすごさ」
☆「VoPM(Voice of Purchasing Manager)レポート」発行のお知らせ
☆2015年下期の「調達・購買人材向けトレーニングセミナー」の日程のお知らせ
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■ 今週のメッセージ「日本企業のものづくりのすごさ」
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先日、ある自動車部品製造会社の工場見学をさせていただく機会をいただき、たいへん
感銘しました。
調達購買コンサルタントをやっていると、日頃お客様やその他の企業さんの工場見学を
する機会がないこともありませんが、それほど多くはありません。ですから私が感銘を受け
たことが皆さんの工場にとっては「当たり前」のことかもしれないでしょう。
また、今回見学させていただいた工場は「営業支援できる工場」ということで様々な取組み
を積極的に行っている工場だったのかもしれません。いずれにしても興味深い点が多く、
今回はいくつかの内容を紹介しながら日本企業のものづくりのすごさについて述べます。
一つ目は「からくり」アイディアです。
「からくり」とは、工場で働く人たちが手作りする生産のための設備や道具のことで、現場の人
たちが、コストを掛けずに知恵を絞り、身の回りで簡単に調達できる材料を使って作る点に
特徴があります。からくりは日本プラントメンテナンス協会が提唱している改善活動であり、
・「メカニズムは単純シンプル」
・「お金をかけない」
・「ムリ・ムダ・ムラを退治した改善」
という定義とのことです。
この工場でも様々な「からくり」アイディア事例が生まれており事例紹介されていました。
特に関心したのは作業者がより「楽に」作業するために、というのが徹底されていることです。
例えばマグネットを使いナットが簡単にインパクトレンチにセットされるしかけ等、本当に
細かい工夫ですが、あればいいな、が実現できるようなアイディアにあふれています。
次は「からくり」にも関係しますが「ストライクポイント」、皆さんストライクゾーンは知っている
でしょう。しかし「ストライクポイント」(造語のようです)は野球のストライクゾーンよりも狭い
直径100mmの範囲になります。「ストライクポイント」は人間が作業をしやすい範囲をより
ピンポイントに示したものです。
ですからこの工場では製造ラインに沿って人が動くだけでなく、「からくり」により常に作業者が
「ストライクポイント」で作業ができるようにラインが動くような工夫がされています。
最後はマンガを使った「見える化」推進です。日本の製造業は既にグローバル化が進んでおり、
工場のマネジメントも多国籍化しています。そういう状況下で工場内の見える化を「マンガ」を
使ってやっています。マンガであれば見ればわかりますので共通言語になります。それを
外部に委託して作っているのではなく、絵が上手な社員が描いている。恐れ入ります。
このようにさらなる生産性向上や安全性向上などの取組みを日々おこなっているのが、工場
現場であり、これはこの企業だけでなく、日本のものづくりの現場に共通している特徴と言え
ます。
私が以前ある自動車会社の役員さんから聞いた言葉で印象に残っているものがあります。
それは「いい現場は直ぐに変わる」という言葉です。その時はお客様向けに自社工場のご案内
をその役員さんがなさっていたのですが、数週間現場を見ていないと(改善が進むので、)自社
工場がどんどん変わってしまう、しかし変わる工場は改善が進む工場だ、ということをおっしゃ
っていました。
このように多くのものづくりの現場には絶え間ない改善が日々積み上げられているのです。
また今回工場見学をさせていただいて改めて認識したのは、「共通言語」の力です。
工場マネジメントのためには現場の社員一人一人が分かりやすいシンプルな共通言語が必要
です。たとえば今回の企業でも「からくり」アイディア「ストライクポイント」「バリュ−4(全てハーフ
で2倍のものづくり)」というような共通言語がありました。とても分かりやすいです。こういう共通
言語は意思伝達や規範にもつながります。
以前私はメルマガでトヨタ、GEの共通点で共通言語があり、その共通言語に従って業務遂行が
なされている点も強みの一つであるということを書きました。
http://www.agile-associates.com/2008/10/2008103.html
しかし、今回の企業や、他企業での生産革新活動などの事例を見ても共通言語を上手く使って
いる事例は多く見られます。つまりこのような共通言語を使ったマネジメントも日本のものづくりに
共通する特徴の一つなのです。共通言語は単に言葉ではなく規範であり、ルールであり、業務
遂行の源泉になります。5Sの躾と同じ効果があるのです。
このように絶え間ない改善と共通言語という二つのポイントは、日本企業のものづくりの現場
でのマネジメント手法と言えます。最近はものづくりというと職人的ものづくりが注目されています
が、実は日本企業のものづくりのすごさは、このようなマネジメント手法にも存在すると言える
でしょう。正直、日本国内でものをつくり続けることはコストが掛りすぎる時代になりました。
絶え間ない改善を進めていっても新興国でものを作った方が圧倒的にコスト的に有利な状況
かもしれません。
しかし、このようなものづくりの現場のマネジメント手法は日本企業のものづくりの強みであり、
それを新興国に展開していることが正に競争優位につながるものでしょう。
翻って調達購買の世界はいかがでしょうか。絶え間ない改善は行われているでしょうか。共通
言語などを以て社内や部内のルールや業務を徹底することができているでしょうか。まだまだ
足りない部分は多いと再認識した次第です。
当メルマガでご意見、ご質問、ご要望などございましたら
info-ag@agile-associates.comまでご連絡ください。
遅くなるかもしれませんが、必ず私(野町)からご連絡させていただきます。
よろしくお願い申し上げます。
(野町 直弘)
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■ 「VoPM(Voice of Purchasing Manager)レポート vol.1」発行のお知らせ
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昨年より何度かメルマガでもお知らせしておりましたが、パーチェシングマネジャー:PM
による市況、景況感のレポートとして「VoPMレポート vol.1 -2015年第二四半期版−」を
発行いたしました。
ダウンロード(無償)はこちら
http://www.agile-associates.com/2016/01/vol23_vopm_vol1_2015_1.html
当レポートは、各業界・企業の調達購買マネジャー(PM)による市況動向や予測、景気
動向などについて討議し、それを発信していくものです。それにより各企業の企業経営者
や調達購買担当者に対して現場感のある情報提供を行い役立ててもらうことを目的として
います。
背景としましては現状の経済環境や市況動向の混沌とした状況です。昨今の経済環境や
購買・調達にかかる市況動向などは現状とても混沌とした状況になっています。今までは
経済環境や為替動向によって全ての品目の需給がひっ迫していたり、その逆だったりという
状況でした。それが現在は品目によって市況状況はバラバラな動きをしています。例えば
最近の動向で言えば鉄、非鉄などの金属製品やナフサや原油などの石化製品は値下げ
局面ですが、一方で労働市場や運輸関連については依然市況は強含みといった状況です。
また景況感も同様であり、国内、中国、ASEAN、米国などそれぞれの国毎に状況が異なっ
ています。
こういう環境下、調達購買人材には情報収集力・分析力やその情報をタイムリーに伝える
ことが一層求められている状況です。また、単に調達購買人材だけでなく、経営レベルでの
生産拠点の国内回帰など重要な意思決定も求められており、そのための情報収集・分析力
は一層求められています。この意思決定を間違えてしまうと企業の中長期的な競争力に
大きな差がつくような状況となってるのです。
今回は各業種・企業から6人のPM(パーチェシングマネジャー)に集まってもらい市況及び
景況判断について討議をしてもらい、それを集約しレポート作成しました。
今回のようなレポートを今後も継続的・定期的に(半期に1回程度)発行していくことを予定
しております。
ダウンロード(無償)はこちら
http://www.agile-associates.com/2016/01/vol23_vopm_vol1_2015_1.html
(野町 直弘)
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■ 「調達・購買人材向けトレーニングセミナー」の日程のお知らせ
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「調達・購買トレーニング・セミナー」の開催日程をお知らせいたします。
http://www.agile-associates.com/2015/07/201520151020163.html
お早目のお申し込みをお待ちしております。
これからのセミナー日程につきましてご案内いたします。
【基礎セミナー】
『調達・購買業務基礎』 参加費:33,000円(税別)
2016年 3月17日(木)
お申込・詳細はこちら
http://www.agile-associates.com/train/train.html
「アジルアソシエイツの名物セミナーです。
購買担当者としての心構えから技法・手法の基礎を学べます!」
【現場学セミナー】
『経費削減・間接材・サービス商材購買業務改革』
参加費:47,000円(税別)
2016年 3月10日(木)
『コスト削減手法と戦略ソーシング』
2016年 2月18日(木)
お申込・詳細はこちら
http://www.agile-associates.com/train/train.html
ぜひともご参加ご検討ください。
どのようなセミナーが自社や自社のバイヤーに向いているか、不明な方は
お問合せください。
お問合せ先はこちらinfo-ag@agile-associates.com
企業の個別研修もお引き受けします。
ご依頼、ご質問等々は、次のメールアドレスまで!
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