2015.12.16号
「購買プロセス/契約方法を変えるという選択肢」

アジルアソシエイツでは、メールマガジン「目指せ!購買改革!!」を発行中(隔週/無料)です。ぜひお申込下さい。
メールマガジンの新規購読申込のページへ

このメールは、アジル アソシエイツのお客様、
アジルアソシエイツが講演するセミナーにお越し頂いた方々、
その他の機会に名刺交換をさせて頂いた方々にお送りしています。

──────────────────────────────────
        「目指せ!購買改革!!」     
      〜調達購買改革最前線〜
─────────────────────────── 2015. 12. 16 ─-

┏┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
◆┃ INDEX
┗┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
☆今週のメッセージ「購買プロセス/契約方法を変えるという選択肢」
☆2015年下期の「調達・購買人材向けトレーニングセミナー」の日程のお知らせ

□■………………………………………………………………………………………
■ 今週のメッセージ「購買プロセス/契約方法を変えるという選択肢」
□■………………………………………………………………………………………

先日、日経コンピュータの特集で「伝統的なSIはもう限界」という特集がありました。
この記事は従来のIT企業の一括請負契約というモデルが限界にきており、これを打破
する新しいビジネスモデルへの取組みを始めた企業のことを「オルタナティブSI」と呼び
彼らの取組みについて書いたものです。

記事にあるように従来は要件定義がきちんとできていない中でSIプロジェクトで成果物
保証をする請負契約では「いわし詰め放題」の要領で追加要件が詰め込まれ過ぎと
なり結果的にユーザー側も受注者側もハッピーになれない状況に陥りやすいというのは
理解できます。何故なら伝統的SIのこのようなモデルはユーザー企業とIT企業のゼロ
サムゲームに陥る危険性が高いからです。
曖昧な要件定義の元で確定した予算であってもユーザー側は予算を変更できません。
一方でIT企業も当初予想していた以上に膨らんだ工数で赤字プロジェクト化した上で、
社員は疲弊し、会社も儲からないという悪循環に陥いることは昔から指摘されています。

オルタナティブSIでは付加価値で価格設定するなど、取り上げられているいくつかの
モデルがそのまま全ての大規模SI案件などの契約に適用されるとは考え難いです。
しかし一方で請負(業務委託)から委任もしく準委任契約への見直し、要件定義と開発・
運用のフェーズ毎にIT企業選定を行う、などの従来型の契約方法を見直すやり方は
多くの企業で採用されつつあります。
購買プロセスにしても同様です。公共調達のように法律で入札実施が基本義務付け
されている環境でも対話型入札方式(民間で言う提案コンペのようなもの)のように、
欧米で実施されている購買プロセスを検討しているようです。また民間でも個々の
プロジェクトやフェーズ毎に最適な購買プロセス(場合にはよっては一社指定)を採用
する方向に動いている企業も増えています。

このように契約方法や購買プロセスを変えることを検討するのは非常に重要なことです。
それによってサプライヤの能力を最大限レバレッジすることもできますし、サプライヤ
との間での信頼関係を作ることにもつながります。また馴れ合いの状況を打破し緊張
関係を築くこともできます。自社の収益を守ることを考えるあまり、サプライヤのモチベ
ーション低下や場合によってはサプライヤの収益悪化や品質の低下にまでつながる
ことも考えられるのです。

以前もメルマガで取り上げましたが、公共のシステム開発でよく結果的に動かない
システムになってしまった、失敗事例とか、入札をやったものの1社しか応札がない
案件が非常に多いということも言われていますが、これも比較できないものを無理やり
比較しようとする購買プロセスにそもそも問題があるとも言えるでしょう。
最適な契約方法や購買プロセスを検討し、何が何でも「競争させることが良し」から
脱却させることが調達購買部門や人材にも求められているのです。最適な契約方法や
購買プロセスを検討するためには、そもそもどのような契約形態が考えられるのか、
またどのような購買プロセスで意思決定をしていくのか、代替案を知りそれを比較検討
する必要があります。
また常にサプライヤの声を聞き、サプライヤがどのようなニーズを持っているのか、
サプライヤにとっても自社にとってもメリットがあるやり方がどのようなやり方なのかを
常に知り、考えておく必要もあるでしょう。
このようなことは、単に複数社から見積りを取り比較をして意思決定をする、また、日々
そのような作業に追われている調達購買部門にはできないことです。

逆に言うと従来の契約方法や購買プロセスを良しとせずに最適な方法を見出すことが
できれば自社にとってもサプライヤにとってもWinになれるようなシチュエーションを
見つけることができるのです。
これは何もシステム開発だけでなく、あらゆる品目の調達・購買に関わることでしょう。
何故なら企業はモノやサービスを単に購入しているのではなく、何らかの目的を達成
するためにモノやサービスを購入しているからです。

このような視点で「従来からこういうやり方だった」を脱却し「最適な方法」を追求しくこと
が調達・購買に改めて求められているのでしょう。


当メルマガでご意見、ご質問、ご要望などございましたら
info-ag@agile-associates.comまでご連絡ください。
遅くなるかもしれませんが、必ず私(野町)からご連絡させていただきます。
よろしくお願い申し上げます。

(野町 直弘)

□■………………………………………………………………………………………
■ 「調達・購買人材向けトレーニングセミナー」の日程のお知らせ
□■………………………………………………………………………………………

「調達・購買トレーニング・セミナー」の開催日程をお知らせいたします。
http://www.agile-associates.com/2015/07/201520151020163.html

お早目のお申し込みをお待ちしております。

これからのセミナー日程につきましてご案内いたします。

【基礎セミナー】
  『調達・購買業務基礎』 参加費:33,000円(税別)
    2016年 3月17日(木)
  お申込・詳細はこちら
  http://www.agile-associates.com/train/train.html
  「アジルアソシエイツの名物セミナーです。
   購買担当者としての心構えから技法・手法の基礎を学べます!」
   
  『経費削減・間接材購買入門』 参加費:33,000円(税別)
    2016年 1月14日(木)

  お申込・詳細はこちら
  http://www.agile-associates.com/train/train.html
  「経費購買、間接材購買の草分け的存在が教えるコスト削減のコツが
   評判です!」 

【現場学セミナー】
    
  『経費削減・間接材・サービス商材購買業務改革』
    参加費:47,000円(税別)
    2016年 3月10日(木)

  『コスト削減手法と戦略ソーシング』
     2016年 2月18日(木)

  お申込・詳細はこちら
  http://www.agile-associates.com/train/train.html

  ぜひともご参加ご検討ください。

  どのようなセミナーが自社や自社のバイヤーに向いているか、不明な方は
 お問合せください。
  お問合せ先はこちらinfo-ag@agile-associates.com

企業の個別研修もお引き受けします。
ご依頼、ご質問等々は、次のメールアドレスまで!
info-ag@agile-associates.com

□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□
■ご感想・リクエストなどはこちらまで
 mailto:info-ag@agile-associates.com

■購読・バックナンバーはこちら
 →http://www.agile-associates.com/magazine_index.html

■購読解除はこちら
 →https://s.blayn.jp/bm/p/aa/fw.php?i=agile&c=1&n=5258

株式会社アジルアソシエイツ
 URL:http://www.agile-associates.com/