第58回 資格の勉強 vs 資格の取得

今年の8月6日〜7日中小企業診断士の一次試験でした。
今年、初受験してみたのですが、自己採点の結果は・・・。
ですが、特に落ち込む事もなく、再び毎日を過ごしています。
というのも今回の受験は、
「中小企業診断士の1次試験の勉強を通じて、
ビジネスの基礎知識を確かめること」を目的としていたからです。

今まで、私は以下のような資格の取得・勉強してきました。

☆取得したもの
 ・CPP B級、A級(Certified Procurement Professional)
 ・基本情報処理技術者、Sun Java Programmer(←SE関連の資格)
 ・日商簿記2級
☆勉強したもの(落ちたもの)
 ・中小企業診断士(予定)
 ・税理士(科目合格)

これらの資格取得・資格勉強の動機は大きく3つの目的に分かれます。

1.キャリアチェンジ・キャリアアップ
   →税理士(一般的には弁護士、会計士、弁理士など。MBAも該当?)

2.仕事の義務
   →Sun Java Programmer
    (一般的にはシステムベンダー資格、TOEICも一部含むか?)

3.知識蓄積
   →診断士、簿記2級、基本情報処理技術者、CPP(?)
   (ビジネス法務検定、MOUSなどのPC操作、実務に近い資格)

昔の自分の気持ちを当てはめてみると、
 1.キャリアチェンジ・・・とにかくSEから転身したくて勉強した税理士(浅はかで恥ずかしい・・・)
 2.義務・・・2回ほど落ちながらも年度目標となっていた為、仕方なく取得したSun Java Programmer
 3.知識蓄積・・・軽く勉強の気持ちで勉強して受けてみた診断士や簿記2級
という感じですね。

真剣度で言うと1→2→3という順序、ただ、身につき度・役立ち度でいうと、3→1→2という順序でしょうか。

何故でしょうか?
それは目的意識の違いと実務との距離だと考えています。

1.はキャリアチェンジを目的とするケースが多く、
  今の実務から全く関係ないものを勉強する為、実務への還元が難しい。

2.は、実務からは近い知識であるものの、そもそも取得の為の勉強になっている為、
  身につかない。(試験対策しかしていない。)

3.は、自分で必要な知識を補完する為の勉強であり、そもそも実務に近いところや基礎知識を学ぶケースが多い為、
  自動的に還元される。
 

過去の経験をもとに、
資格の勉強は「資格取得の為の勉強」ではなく、
「知識の為の勉強」や「取得後を明確にした上での勉強」に近づけて考えないと行けないと考えています。

特に2.の仕事の義務のような試験はよりそれを意識すべきでしょう。
「役に立たない」と思って受けると本当に「役に立たない」ものになってしまいます。

会社が目標とするくらいなので、多少なりとも得られる知識はあるはずです。
少しでもそこから知識を役立てようとする意識を持つ事で得られる成果は違うはずです。

また、1の場合でも取得した後のイメージを明確にしないと、
大学合格だけして目標を失ってしまう学生と同じ状態になってしまうのではないでしょうか。

資格だけではないですが、その目的や「ゴールのイメージ」は本当に大切ですね。
資格取得や資格の勉強が成功するか(役立つか)は、目的意識、ゴールイメージが握っていると私は確信しています。

ちなみに冒頭で不合格は悔しくないと言いましたが・・・やはり悔しいものです。
来年も(診断士1次合格目指して)勉強するかも知れません。

2010年8月
奥田