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「目指せ!購買改革!!」
?調達購買マネジメント最前線?
────────────────────────2007. 6 .15────
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☆今週のメッセージVol.1「ものづくりの技術革新とバイヤー」
☆今週のメッセージVol.2「購買BPOへの期待
?日経ビジネスの記事を読んで?」
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■ ☆今週のメッセージVol.1
□ 「ものづくりの技術革新とバイヤー」
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最近あるメールマガジンを読んでいて、非常に感心しました。
それは、DSI(Die Slide Injection)と呼ぶ樹脂成型の手法に
ついてです。
詳細はhttp://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070314/128848/を
ご覧になっていただければと思います。
何で感心したか?というと、
実は私がある自動車メーカーの購買で樹脂成型品の担当だったころ、
吸気マニホールドの樹脂化を進めていたからなのです。
その当時開発部門は、エンジンの軽量化からアルミ部品を樹脂に
転換していくことを目指していました。
しかし、従来の樹脂成型では寸法精度を出すことが
極めて難しかったことを覚えています。
当時やはり金型を動かしてブロー成型を行うことで、
樹脂の肉厚を均一にして、尚且つ歩留まりを上げていくという、
あるサプライヤの技術の紹介を受け、この吸気マニホールドを
ある部品メーカーと共同で開発していました。
しかし、結論的には寸法精度、強度や密封性の問題から、
新エンジンの生産直前に開発を打ち切らざるを得なくなったのです。
それに対して樹脂成型の金型を動かして、なおかつ一体化を
同じ金型の中で行ってしまうというDSIという手法が
既に世の中にでていたことや、それが現在は一般的であるという
技術革新に改めて感心したしだいです。
樹脂の成型はご存知のように、
射出成型、ブロー成型、真空成型、押出成型がありますが、
形状や物性、大きさなどにより、それにあった成型方法が存在します。
樹脂成型品を担当しているバイヤーは、少なからず実際に部品が
どのように作られているか知っているはずです。
一方で設計者は、必ずしも物がどのように作られているか知りません。
実際に私が購買担当だった時に、設計者から物が作れない図面が
何度でてきたことか。。
バイヤーは必ずしもエンジニア出身ではないと思いますし、
逆にエンジニア出身者は数少ないでしょう。
ただ、生産技術や生産現場に関する知識・ナレッジは、
より多く持つべきです。また、常に新しい技術にアンテナを
高くしているべきでしょう。
そういうナレッジや情報をより多く持ち、
開発者に情報提供することで、新しい技術革新を応援し、
また自社の製品の競争力に貢献することができます。
このような新しい技術革新をサプライヤと協力して
成し遂げていく。。
これこそバイヤー冥利につきる仕事なのではと思いかえしました。
(野町 直弘)
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■ ☆今週のメッセージVol.2
□ 「購買BPOへの期待
■□ ?日経ビジネスの記事を読んで?」
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今回は、5/21号の日経ビジネスの記事を読んで思ったことを
話したいと思います。
「SOX法の施行やCSR調達の流れにより、発注側の確認業務も
かなり増大した。さらに、サプライヤ側の監査や分析データの提出を
含む調査回答のための業務は、さらに膨大なものになっている。」
というのが記事の概要でした。
私も、経験的に同様の印象を受けておりました。
コンプライアンスやCSR調達に関して、異論を唱える人は
ほとんどいないと思います。
また、経営者の立場からすると実施して当然のことと思います。
しかし、問題は経営者が会社の方針を作成することよりも、
どう実施するかにあるように考えています。
経営トップから末端の現場に指示がおりるに従って、
業務が形骸化しチェック増え、サプライヤに渡るときには、
かなり増幅されたものになってしまっているのが
現実ではないでしょうか?
私はこの状況を見て、サプライチェーンの概念である
ブルウイップ効果を連想します。
(ブルウイップ効果とは、末端の消費情報が販売店の仕入計画、
メーカーの生産計画、バイヤーの調達計画といった、多段階の
意思決定を経る毎に需要量が増幅することを言います。)
人は、自分がリスクを負うことは避ける傾向にありますから、
個々の担当者が、チェック項目を増やすうちに、
項目が増加し必要以上の負担を自社とサプライヤに強いているのだと
考えられます。
一方で、サプライチェーンと法規制とはかなり複雑に絡んでいます。
どこまでチェックすればリスクを回避できるかは、
かなり難しい問題であることも事実であり、一企業では最適解を
見つけるのはかなり難しいと思います。
この解決のための一つの方法として、
私は、購買BPOの役割に期待しています。
購買BPOが、世の中の法令やプラクティスを綿密に調査した上で、
統一の基準を持ちサプライヤ評価・調達を代行し、バイヤー企業に
保証するという形態を取ることが可能だと考えています。
バイヤー企業にとっては、
コアの調達業務に集中できるメリットがあります。
一方、サプライヤ企業にとっては、
個別のバイヤー企業からの膨大な監査や調査要請に
こたえる必要がなくなるというメリットがあります。
つまり、購買BPOは単なるオペレーション業務のアウトソーシング
ということではなく、必要な、もしくは強化すべき機能を
代行するものだと捉えるのです。
実行にあたっては、
購買BPOの責任範囲等クリアすべき課題は多いと思いますが、
最終的にはバイヤー企業、サプライヤ企業双方にメリットのある
購買BPOの形態が生き残ると予想しています。
(鬼沢 正一)
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