2007.04.27号(コスト削減のこつ)

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        「目指せ!購買改革!!」     
      ?調達購買マネジメント最前線?
────────────────────────2007. 4 .27────

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  ☆坂口孝則さん著『製造業の現場バイヤーが教える
   調達力・購買力の基礎を身につける本』発売のお知らせ
  ☆今週のメッセージ「コスト削減のこつ」
  
  
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■ ☆坂口孝則さん著『製造業の現場バイヤーが教える
□  調達力・購買力の基礎を身につける本』発売のお知らせ
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購買ネットワーク会での共同発起人であり、
「世界一のバイヤーになってみろ!」の執筆者であり、
「世界一の購買部を作ってみろ!!」の共同執筆者でもある
坂口孝則さんが今般本を出版しました。

「調達力・購買力の基礎を身につける本」(日刊工業新聞社)です。

実によく書けています。

「はじめに」から部分的な抜粋をします。

「この本の特色を挙げてみると、次のような点です。
・基礎知識、現場での経験、感想・雑感に分かれており、
コンセプトやノウハウ本に留まらず、実践を促すものになっている。
・現場のバイヤーが書いていることから、コンサルタントや
大学教授の書いたものよりも実務に根ざした内容となっている。
・調達・購買業務の面白さと奥深さを知ることができる。」

「買うという行為は老若男女が行っている行為です。
だから、調達・購買など誰でもできると思われがちです。
しかし、実際に他より抜きん出ようと思えば、必要とされるスキルは
あまりに広い。これほどハードルが低く見えて、実際にはハードルが
高い仕事はないのだと気づかされました。」

坂口さんの現場体験がベースとなっているものの、
正に「購買の基礎を身につける本」としてうってつけです。

それと同時に、何が良いか?というと「面白い!!」んですね。

世の中、色々な職業やスキルに関する入門書、所謂「はしご本」が
相当数あると思いますが、それらの本の役割を果たしながら、
読み物としても面白く書かれています。

是非ご一読ください。

書籍の概要はこちらから
⇒http://www16.ocn.ne.jp/~fastska/bookshelf.html#kiso


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■ ☆今週のメッセージ
□ 「コスト削減のこつ」
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よくお客さんに「どのようなやり方でコスト削減するのですか?」と
聞かれることがあります。
経験的には色々なやり方があるのですが、
まあつきつめて言うと以下の3つのポイントになると思います。

1.競わせる
2.コスト推計を行い妥当性を評価
3.前提を変える

3点について簡単に説明します。

1.競わせる、というのは、
相見積り、入札、競争入札等、複数社を競わせて比較を行い、
コスト削減を図っていく方法です。
これは大企業だけでなく、我々のような中小企業でも有効な方法です。

例えば昨年我々がオフィス移転をする際に会社案内を新作したのですが、
その時に封筒も作り直さなければならないので、ある印刷会社さんから
見積りをとっていました。
その時の封筒コストの見積りが例えば25万円だったとしましょう。
でも前に作った封筒が多く余っていたので、住所の部分だけに貼る
シールを検討することにしました。

次にシールの見積りを取ったのですが、
同じ会社の見積りでは5万円くらいでした。
感覚的にちょっと高いと思い、他社からも見積りをとったら
なんと見積りは3千円。

つまり最初は25万円だったものが別にたいした競争もせずに
最終的には3千円になりました。

2.コスト推計を行い妥当性を評価、というのは、
よく部品や原材料などの製造原材料で使われる方法です。
コスト構造をブレイクダウンし、見積り価格が妥当なのかどうか
評価を行い、サプライヤさんの理解を得てコスト削減を行う方法です。

ただし、この場合コスト推計の基準となる材料費、加工費、賃率、
加工工数等は、複数社の比較や市場の最安値(ベンチマーク)を
参照することになりますから、コスト推計を行う上でも
複数社のコスト基準を比較しながら交渉を進める方が
より効果的です。

3.前提を変える、というのは、
購入の前提条件を変えることです。
例えば、今まで部署ごとに色々なサプライヤから購入していたものを
全社で一括の契約にして購入数量をまとめボリュームが増えたことで
コスト削減を図る、とか、
無駄な仕様やサービスを減らすことでコスト削減を図る、
等いろいろなやり方があります。

例えば数量をまとめるという点では、
共同購買のスキームを活用して、多く購入する共同購買スキームに
乗って自社の購入量では通常引き出せない安い価格で購入することも
考えられるでしょう。

そういう点からはこの方法はやはり大企業だけでなく、
中小企業でも有効な手法だと考えられます。

通常、コスト削減の活動は上記の3つのポイントに留意しながら、
3つのポイントをミックスさせてそれぞれの購入品にあった方法で
コスト削減をしていきます。

但し、コスト削減の前提となるのは、
やはり売る側から見ての魅力度が高いか低いか、がポイントになります。
そういう点から特に中堅、中小企業のマネジメントは、最初から
コスト削減を行うことをあきらめていたのかもしれません。

但し、まじめにやればやるほど、コスト削減は実現します。
先の封筒の話ではないですが、ちょっと手をかけただけで数十%の
コスト削減を行うことは可能なのです。

現状大企業の会社全体の支出に対するコスト削減の活動や意識は
非常に高まっています。一方で今後中堅・中小企業でもこのような
コスト削減活動により、効率的かつ効果的なお金の使い方が
できるような社会が来ることを期待しています。

(野町 直弘)


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