このメールは、アジル アソシエイツのお客様、
アジル アソシエイツが講演するセミナーにお越し頂いた方々、
その他の機会に名刺交換をさせて頂いた方々にお送りしています。
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アジル アソシエイツニュース 2006.11.24
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『アジルアソシエイツは調達購買マネジメント実現企業です』
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☆今週のメッセージVol1「調達・購買部門の人材育成」
☆今週のメッセージVol2「専門性の高い商材の購買管理」
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■ ☆今週のメッセージVol1
□ 「調達・購買部門の人材育成」
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先日のアンケート調査結果でも、
また最近の購買ネットワーク会での討議テーマとしても、
それから9月に行われました日本能率協会さんの
「購買・調達革新大会」(http://school.jma.or.jp/pi/)での
メインテーマとしても調達・購買部門の人材育成という
トピックが取り上げられています。
人材育成に関してはどこの企業さんも苦慮している様子です。
何故かというといくつかのポイントが指摘できます。
1.バイヤーに求められるスキルセットの範囲が広すぎる
(定義されていない)
2.スキルセットに応じたプログラム開発ができていない
3.2にも絡むが、外部のプログラムを活用したくても
プログラムを用意できていない
4.外部のプログラムがあっても値段が高い
5.外部のプログラムは一般論であり、自社にあったプログラムがない
6.そもそも育成される側の意識が高くない
等等
ただ、一つ一つのポイントをつきつめて考えると、
プログラム提供側と受ける側の共通した課題として
浮き彫りになってくるのは、2点あると思います。
1点目は「理想のバイヤー像が見えていない」ということだと思います。
私はバイヤー業務の一つの大きな特性は
「どんなに新米の担当者でもベテランのバイヤー同等の広い能力が必要」
であるということだと思います。
バイヤーのスキルは大きく分けて知識系のハードスキルと
人系のソフトスキルに分けられると思います。
人系のソフトスキルは「コミュニケーション、ファシリテーション、
プレゼンテーション、説得力、リーダーシップ」等です。
新米バイヤーであっても、社内外の方々と調整を行い、
場面場面で最適解を出していく能力は
どんなバイヤーにも必ず求められるからです。
知識系のハードスキルと違い、
このようなスキル習得には座学だけではなく、
ある程度の実務経験が必要になってきます。
「理想のバイヤー像が見えていない」というのは、
このような人的ソフトスキルの育成にあまり目が向けられていない
というのが大きな要因の一つではないでしょうか?
2点目は「人材育成をされる側の意識が低い」ということです。
先の「理想のバイヤー像が見えない」という点から企業での研修は自然と、
契約管理、下請法、コスト低減手法、品目ナレッジというような
知識系ハードスキルの取得にフォーカスされがちです。
知識系ハードスキル研修の多くは一般論であり、
聞いていてあまり面白いものではありません。
また、研修というと多くの人は通常業務以外の余計なこと、と考えがちです。
事前の準備から始まって、最後には深夜までかけてレポートを作成、
たしかに面倒ですよね。
その上、いつも眠くなるようなテーマばかりで知識のてんこ盛り状態。
私は調達・購買業務が日本では体系化が遅れていること、
それにより教育を受ける側が迷子になってしまうことも
受ける側のモチベーションを下げている
一つの大きな要因だと思っています。
つまり意識の問題も確かにあるとは思いますが、全体像がないままに、
「下請法の講習会に行ってこい、VE・VAの講習会に行ってこい」
となっていることで、一層受ける側の意識を低くしているのではないでしょうか。
知識の体系化については、ようやっと日本でも新しい動きが出始めています。
アジルアソシエイツがセミナーの講師やアンケート共同調査等で
お世話になっている日本能率協会さんが
C.P.P(Certified Procurement Professional)という
購買・調達資格を来年7月よりスタートします。
C.P.Pは、広く購買・調達に関わる人材を対象にした資格であり、
担当者レベルとマネジャーレベルを対象に
C.P.P A級とB級の2種類の資格からスタートします。
資格制度だけでなく、購買・調達に関わる知識を体系化した
「調達プロフェショナルスタディガイド」を既に作成し、
販売をスタートしています。
アジルアソシエイツでもガイドの部分的な執筆等でご協力をしており、
あまり宣伝のような形になるのは気が引けるのですが、
良くできています。
当社でも私を含め全社員に受けさせる予定です。
購買ネットワーク会でも話題になったのですが、
将来、このような購買・調達の資格を自費で取得するような
プロフェッショナルバイヤーとしての意識が高い方が
増えていくことを期待しています。
(野町 直弘)
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■ ☆今週のメッセージVol2
□ 「専門性の高い商材の購買管理」
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何年か前に私が見た高額設備を購入していた企業の例です。
その企業では購買担当者はアサインされていましたが、
高額設備の購入先の評価と仕入先決定は研究部門に一任されていました。
しかし、公共性の強い企業であったため、公平な取引を目指し、
購買部門を中心に設備購入の際の取引先の総合評価制度を導入しました。
(設備の性質上、詳細機能、ランニングコスト、
スループット等の膨大かつ広い視点より評価を行いました)
しかし結果的には、専門的な技術評価に対する評価ウエイトを高くしたため、
従来通り特定の研究者にしか評価ができず、
従来通りの設計主体の評価であることに変わりはありませんでした。
新規調達案件や年次でサプライヤ評価制度を
取り入れている企業は多いと思いますし、
評価の仕組みを作ることは、そう難しいことではありません。
しかし、サプライヤ評価制度は、調達する材、使用するユーザー部門、
企業の研究開発戦略やバイヤーの評価能力に依存するものであり、
状況や案件によって評価項目や評価内容は、
かなりカスタマイズが必要となってきます。
そのため、機能するサプライヤ評価制度は、
主に評価する側であるバイヤーの高い力量が必要となります。
(ここで力量といっているのは、形だけを整えることではなく、
開発部門の研究者の懐に飛び込んで、
技術的な知識を吸収するような能力も含まれます。)
今まで研究開発における特殊品の調達や
様々なサービスレベルを評価する必要がある業務委託の評価については
購買部門が関与していない企業が多かったように思えます。
間接材購買システムがブームとなった時も、
汎用品のカタログ購買がメインであり、
サービス商材や特殊な設備まで
購買部門が決定権限を持つようになった企業は少数だと思われます。
一方で最近では不正取引の防止やJSOX法対応のために、
このような商材についても購買部門が管理を行っていこうという
取り組みを始めている企業も多いようです。
しかし、この課題は「間接材購買管理」とか「研究開発購買のあり方」と
一括りで済ませられるようなものではありません。
ある意味、専門的な知識の必要性という視点から、
バイヤーにとってかなり高い壁の1つであるように見えます。
多くのバイヤーはこの壁の高さの前であきらめてしまい、
事務処理に徹してしまいます。
一方で乗り越えていこうと努力するバイヤーが
でてきていることも確かです。
我々はこのようなバイヤーを勇気づけていき、
彼らの成果の達成を支援していきたいと思います。
(鬼沢 正一)
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