このメールは、アジル アソシエイツのお客様、
アジル アソシエイツが講演するセミナーにお越し頂いた方々、
その他の機会に名刺交換をさせて頂いた方々にお送りしています。
────────────────────────────────
アジル アソシエイツニュース 2006.10.27
AA_AA_AA_AA_AA_AA_AA_AA_AA_AA
『アジルアソシエイツは調達購買マネジメント実現企業です』
────────────────────────────────
┏┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
◆┃ INDEX
┗┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
☆今週のメッセージVol1「内部統制とリスクマネジメント」
☆今週のメッセージVol2「進化する購買ネットワーク会」
□■………………………………………………………………………………
■ ☆今週のメッセージVol1
□ 内部統制とリスクマネジメント
■□………………………………………………………………………………
先週もお伝えしましたが、日本能率協会様と
アジルアソシエイツで実施しました
「2006年度購買・調達に関する調査」によると、
内部統制の強化が購買部門に対する期待の上位に上がっています。
多くの方々が、内部統制の仕組み作りの準備をされていると思いますが、
特に購買は、重要度の高いエリアと位置づけられているため、
対応する業務量の膨大さにため息をついている購買担当の方も
多いのではないでしょうか?
私も1年位前から購買に関する内部統制の仕組み作りについて、
相談を受けることが増えてきていますが、
質問の内容が「何をすればよいか?」から
「どこまでやればよいか?」へと移ってきているように思います。
「何をすればよいか?」という問いに対しては
「ドキュメント(フロ?チャート、業務マニュアル、
リスクコントロールマトリックス、契約雛型等)を整備し、
定期的にレビューする」というのが一般的な対応であると思います。
しかし、「どこまでやればよいか?」という問いについては、
実務能力と洞察力が必要であり、自社の実態にあった道筋を
なかなか見出せていないようです。
最近、相談を受けましたサプライヤとの契約について例をあげます。
その方は、企業の内部統制の仕組み構築のプロジェクトの中で、
購買契約の未締結を指摘され、
経営より契約を締結するよう方針がだされました。
しかし、
「現行仕入先が千社を超え、
かつ自社で保有している契約書雛型はかなり分厚いので、
サプライヤとの契約が難航し頭を抱えている」
とのことでした。
経営者の立場にたってみれば、全てのサプライヤとの間で可能な限り
自社に有利な条件を網羅した購買契約を締結していた方が安心できる、
という気持ちもわかります。
しかし、分厚い契約書を1回限りの取引であっても締結することは、
ワークロードも膨大となり実務上難しいものです。
金額やトランザクションの多い取引先のみ締結する、
という方法を採用されている企業もあるかもしれませんが、
仮に金額が低くてもリスクが低いとは限りません。
ここでリスクマネジメントの考え方が重要となってきます。
具体的には過去のトラブル事例を収集分析した上で、
将来起こりうるリスクを予測し契約締結の優先順位付けと
条項の審査をするという作業です。
しかし、(特に間接材購買)このような情報の蓄積がほとんどないため、
○リスク分析や評価が進まない
⇒全ての仕入先に一律に分厚い契約書を締結しようと試みる
⇒途中で挫折する
という悪循環に陥ってしまうのではないでしょうか?
購買契約に関して、どのようなリスクがどのくらいの確率で発生するかを
各条項毎に情報蓄積し、契約締結実務に反映させている例や、
レポート・論文等は未だ見たことがありません。
多分、各企業や各担当者の頭の中に蓄積されているのではないかと思います。
判例の多さも1つの指標になりうると思いますが、
実際には裁判にはならないトラブルや損害も多いため、
最適解ではないと考えています。
今回は契約プロセスを例にとりあげましたが、
同様のことが検収プロセス(どの材のいくら以上について検収を必要とするか?)や
承認プロセス(どの材のいくら以上の取引について管理職の承認が必要か)の構築にも
同様のことが言えると思います。
私見ですが、内部統制の構築で数十億の費用が発生したという背景には
「どこまでやるか?」という問いに対する解を見出せないことが
原因の一つとして上げられるのではないかと思っています。
内部統制の構築にあたって、強固な仕組みを作ろうとして
業務やチェックプロセスを厚くすることは
そう難しいことではありません。
むしろ楽な方法ではないかと思います。
(企業の体力やモチベーションは急速に落ちていくと思いますが)
トップマネジメントからの指示があったからといって、
闇雲に仕事を増やすのではなく、必要なリスク回避を実現しながら、
生産性を上げていくというプロセスを構築することが、
専門家の役割ではないかと考えています。
(鬼沢 正一)
□■………………………………………………………………………………
■ ☆今週のメッセージVol2
□「進化する購買ネットワーク会」
■□………………………………………………………………………………
以前、何度かご紹介しましたが、今週は購買ネットワーク会のお話です。
この会は購買および購買関連業務に携わる方が集まり、
ディスカッションや交流をする機会を作ることを目的に、
私と坂口さんが発起人となりはじめたものです。
昨年の夏に第一回の購買ネットワーク会を開催して以来、
今年に入って9月には第七回のネットワーク会を実施しました。
またこの11月18日には今年最後のネットワーク会を開催します。
初めた当初から変わってきていること、
変わらないことがいくつかあります。
☆変わってきたこと
・何人かの出席者の方が幹事を立候補していただき、
毎回会の開催にご協力いただいています。
・出席者の数が毎回ほぼ60人位に増え高位安定しています。
・毎回、出席者の方のご意向を汲みながら新しい試みをしています。
(ケーススタディ、悩み相談、一つのテーマでのディスカッション等)
・毎回会場を提供していただける団体様があり、
会場の手配に悩むことがなくなりました。
☆変わらないこと
・だんだんメンバーが固定化されてきています。
(喜ぶべきことではありますが、
新規メンバーの方の参加を促進していく必要があります)
・毎回出席することで多くの刺激を受けられます。
・本当に意識の高いメンバーが多いです。
・話の上手な(長い)人が多いです。
この中でも取り上げたいのは、変わってきたことの3番目、
「毎回新しい試みをしている」ことです。
正直、この手の会合や交流会は、
数回出席すると不満や愚痴の場になるか、マンネリ化するのが通常です。
我々主催者側も一番危惧しているのが、このマンネリ化です。
私はいつもネットワーク会後の懇親会では、
常にVOC(ボイスオブカスタマー:顧客の声)を聞くために、
色々な出席者の方に声がけをさせていただいています。
「今日の試みはどうでしたか?」
「何かこういうことをやったらというアイディアはありませんか?」
ただ、時間的、予算的、物理的な制約もあり、
なかなか全てのアイディアを具現化することはできません。
一方で全ての方の声を聞くこともできていないのが実情です。
それでも幹事が毎回集まり、色々なアイディアを出し、
多くの時間を割いて準備をしています。
これこそが正に「進化している会」ということなのでしょう。
まだまだ「進化」が足りないと思います。
皆様の一層のご参加とご意見で
ますます「進化させていきたい」と思います。
また良く私が申し上げるのですが、
「世界一ハードルが低く:参加したい人は自由に参加できます」
「世界一ハードルが高い:忙しく貴重な休日の土曜の午後、
しかも私費で500円払わなければならない」会として
一層育てていければ良いな、と思っています。
ということで次回購買ネットワーク会は11月18日土曜13:30?です。
お申込はこちらまで。
http://www.co-buy.net/modules/eguide/
(野町 直弘)
□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□
☆本ニュースを読まれたご感想やご意見、
今後取り上げて欲しいトピックスなどありましたら、
下記アドレスまでお気軽にメールください。
ご感想・リクエストなどはこちらまで
mailto:info-ag@agile-associates.com
株式会社 アジル アソシエイツ
URL:http://www.agile-associates.com/